「にわか令嬢は王太子殿下の雇われ婚約者」原作漫画は最新刊まで全巻無料で読める？シーモアcmoaやraw・rarも調査！

タイトルは「にわか令嬢」ですが、主人公は一応きちんとした貴族の出です。この手の少女漫画によくある、貧乏貴族の出で、随分と所帯染みてる、という程度です。とある事情で女性を寄せ付けない王太子と主人公が、あるきっかけで雇われ婚約者という関係になるわけですが。「とある事情」の部分が、はっきり言って現実にあり得ない設定なので割り切って読みましょう。物語の導入はよくある乙女ゲームの様なご都合展開で、読み飽きている人もいるかもしれませんが、途中から王太子の方もこれまで女性を寄せ付けてこなかった弊害で、完璧すぎない面が見えてきます。話の展開は基本的に明るいのもあり、シリアスになり切らないので「本当に困ってるのかな…」と思ってしまう読者には、ちょっと物足りないかも知れません。かえって、重い話題だと頭がついていかないな、という人や、世界情勢などが半端すぎるものはダメ、と言う人は、割り切って楽しく読めるかと思います。主人公が貧乏貴族の出なので、貴族らしくなさすぎてどちらかと言うと現代日本人に馴染みやすい性格をしていますので、感情移入しやすいヒロイン物を読みたい人にも良いと思います。個人的にはヒロインよりは王太子の方に愛着が湧きました。
（30代・女性）

どうして嫁ぎ先を探しに登城してきた御令嬢がシンデレラさながらの下働きをさせられているのか全くもって分かったもんじゃないけれど、それを見ていて手伝おうともしない周りの女たちの卑しさと言ったら酷かったです。自分たちは掃除なんてしなくても貴族様から見初められるのよとか何とか考えていそうなのが透けて見えるどころかモロバレであり、モブ風情がいい気になるのも大概にしてくれと思いました。もっとも、主人公であるリネットが当然とばかりにせっせと働いていることも妙であるため、どっちもどっちなんじゃないか、これは諸説あるかもしれません。「私も嫁ぎ先を探しに登城した御令嬢なのよ」と強気に出ていれば冷笑を向けられることもなかったでしょう。少しでも同情してやろうとした自分が間違っていた可能性大です。有り体に言って鈍臭いリネットを好ましいと思うことはなく、キャラクターとしての魅力をほぼほぼ感じることもなかったです。ただただ落ち着きのない煩い女の子というイメージで終わってしまいました。お世辞にも、品格が当たり前に求められる御令嬢には見えず、せいぜい商人とか農民あたりがリネットにはお似合いなのではと本気で思うくらいなものです。
（20代・女性）

王太子殿下のアイザックが落としたであろう重要書類をすぐさま届けようとする、その行い自体は大変素晴らしいと称賛に値するものではあるけれど、何故そこで派手にすっ転んでしまうのか理解に苦しみます。よくある展開として意味もなくバナナが用意されていて、それにすってんころりん状態になるならまだしも、文字通り何も落ちていやしない埃一つも見当たらない床を走っただけで転ぶとは考えにくいところであり、開幕早々ドジっ子アピールをかまして「ちょっと抜けている可愛い女の子」と印象付けたかったのだろうか、いくら頭をひねってみたところで正しい答えは見えてきません。ドジっ子どころかバカ丸出しな女の子に心が動くことは全然なくて、なんでこんな女の子が高貴な城で暮らしているのかも分からなくなった次第です。未来の旦那探しだったら何も城に来る必要なんてなかったのではないかと思います。生まれ育った町かどこかで適当に見合いの一つや二つでもやって釣り合いそうな男でも探せばよかったのです。似つかわしくない場所に来るから面倒事に巻き込まれる羽目になるわけであり、主人公に対して憐れみを覚えることすらできずにモヤモヤだけが蓄積されていきました。
（20代・女性）

自分の母親に近寄って失神されてはたまったもんじゃないです。と言うか、これまでどうやって生きてきたのか皆目見当もつかない有様であり、そのへんの疑問がいつになったら明かされるのか、それとも明かされることなくスルーされるのか、個人的に気になって仕方がないポイントにほかなりません。生まれた時なんて完全に母親の体とピッタリくっついていたはずなのだから、その時点で訳の分からん体質になっていたとは考えにくく、先天的なものではないことが明確に見て取れます。では、甘えたい盛りの幼少期はどうだったのか、一度考え始めたら枚挙にいとまがありません。こういう物語において重要な箇所は初めからハッキリさせて欲しいため、読み進めても一向に明かされないそれについて考え続けるのが楽しい半面めちゃくちゃ面倒くさかったのは言うまでもなく、ぶっちゃけ物語の構成から見直すべきだと思います。あえて読み手に考えさせることによって想像力を養ってもらおうなんていう思慮深いのか否か分かり兼ねることはしていただかなくて結構です。考察がしたければ推理とかサスペンスを題材にした作品を読むので、それらに該当しない本作には読みやすさを第一に求めたいところです。
（20代・女性）

リネットさんの意思なんてお構い無しに部屋は引越しさせられるし、OKを出してもいないはずなのに強制的に従うことになっているし、王太子殿下だからと言って何でもかんでもまかり通るというのは本当に不愉快でしかありません。どれだけ身分が高くても器量が良くても、道理に反していると思われる行為を平然とやる男に胸きゅんとか絶対にありえないため、募っていく憤りを如何にして鎮めるかに苦労することになりました。本来、こんなことを考えたくもなかったけれど、これを描いている作者様は器量が良ければ誰でも靡かせられるとか思い込んでいそうですね。中には、自分のように見た目の善し悪しに大したこだわりを持っていない人間も少なからず存在しており、何でもかんでも強引に推し進めてしまう王太子殿下の言動を容認しようとは思えないのです。お母様に対しても触れることが出来ない体質であることは、何とも不憫で慰めの言葉をかけてやりたくもなりますが、卒倒した場面以外ではその気も失せるというものです。何故、王太子殿下にとって貴重な存在であるリネットさんの気持ちをガン無視できるのか、是非ともこちらが納得のいく説明が欲しいと思わずにはいられません。
（20代・女性）

新しいお部屋に無理やりお引越しさせられて慣れる暇も与えられずに女官がズカズカは入室してくるのも精神的苦痛以外の何ものでもないけれど、昨日今日の付き合いどころかそもそも名前すらまともに知らないような女に身ぐるみひっぺがされるなんて正気の沙汰とは思えません。細いねなんて褒めておきながら、やれ色気がないだの胸が足らないから盛れだの、先の細いね発言は皮肉だったことが丸分かりであり、心底不快になざるを得なかったです。アイザックを前にして顔面蒼白だった女と同一人物には見えない有様であり、正直言って好きになる可能性は非常に低いと悟りました。無駄にごちゃごちゃ派手に飾り立てていても、中身がそれに伴っていなかったら何の意味もありません。まあ、アイザックからの命令に従っただけだと思えば、ある意味では加害者と言うより被害者側であるとも取れなくはないのが何とも言えないところではあります。もっとも、皮肉云々の件については紛れもなく女官に非があるため、そこに関しては大いに反省していただきたいと思いました。リネットが何も言わないというか、有無を言わさずにされるがままなのを良いことに謝罪も何もなかったのが癪に障って仕方なかったです。
（20代・女性）