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主人公は、とある小説の中の”サブキャラ”であるデイナという14歳の少女に憑依して転生していました。彼女が元の世界に戻るためには、その物語の中で人生を全うしなければならないと考えていたのですが…そのストーリーのヒロインのステラと結ばれるはずだったアルケインが、本編の展開から大きく外れてデイナに言い寄ってくるという異常事態が起こり始めたのです。しかし、デイナにはその時点で解っていませんが、アルケインはデイナが死んでしまう未来を見て”時”を遡ってきたのです。異世界、そして物語の中のキャラクターに生まれ変わるという、昨今の流行の設定ではありますが、そこにいくつもの捻りがあって、それがとても良い。また、ヒロインであるはずのステラよりも、一サブキャラだったはずのデイナがどんどん魅力的に見えてきて、これはアルケインでなくても惹かれていくのではないかと思ったのでした。その世界の中できちんと死ななければ元の世界に帰ることができないデイナと、彼女を死を予見して死なせないために奮闘するアルケイン…彼女を想っているからこその努力が、実はデイナの本懐を邪魔しているという切ないすれ違いが、実は少女漫画の王道のストーリー展開のようで、キュンキュンします。絵柄は少しクラシックな水彩画のようですが、それが古典漫画のようでいい味を出しています。
（50代・女性）

小説の中の世界に転生してしまった主人公の物語なのですが、現実世界に帰るためには、この世界で死ぬしかないと思い込んでいる姿がとても面白いです。主人公はサブキャラであるデイナという少女になっていたのですが、何故か小説の主人公であるアルケインといい感じの仲になってしまって困惑する姿がとても面白いです。転生漫画はよく読んでいたので、こういう展開は慣れっこなのですがやっぱり面白いですね。先のシナリオが全てわかっているのに何故かうまく物事が運べないという感じは転生ものの醍醐味ですからこの作品もすごく面白いです。それとは別にキャラクターたちの絵の書き込みがとても丁寧で見やすいなと思いました。表情の作り方など、本当に作者のこだわりが見受けられるほどで凄く読みやすいです。こんなキャラたちの姿を見ているとかなりの感情移入もできますし、読んでいて先の展開が気になって仕方がありませんでした。あとやっぱりこの作品はファンタジー色が強いのでそういう世界観にどっぷりとハマりたい人には、かなりおすすめの作品です。公爵家など偉い人たちがたくさん出てくるので見ていてその厳かな雰囲気が堪らないということはあると思いますね。
（30代・男性）

デイナの行動を見ているとすごく恋愛に関してのお決まりのパターンが頭を掠めてしまいます。それは恋愛相談に乗っていた友人と本人がいい感じになって付き合うというパターンです。本人が恋人とうまくいかないことを友人に話していた場合、その関係が深まってしまうということはよくあります。デイナもアルケインに対して「ステラと一緒になった方がいい」と執拗に促したことが逆効果になっていたということはあると思いますね。アルケインの反応を見る限りそういう風に感じざる終えません。従ってデイナの作戦は完全に間違いでもっと違う対応を取らないとアルケインはステラに靡きません。個人的に思いついた作戦として、とことんアルケインのことを無視してみるのはどうでしょうか。そうすることによってアルケインもこの人に近づいても面白くないという感情を抱き普通にステラの魅力に気がついて、くっつくかも知れませんよ。とにかく主人公が現実世界に戻るためにはシナリオ通りの運命を迎えて死ぬしか方法はない訳ですから頑張って欲しいですね。この作品を読んでいると元の世界に本当に帰れるのかという部分が気になって、違った意味でハラハラしてしまいますね。でもそれがこの作品の一番面白いところなので注目です。
（30代・男性）

この作品は恋愛が絡む愛憎劇なので、そこがとても面白い部分です。主要キャラクターは四人いてアルケインとステラ、ステラの幼馴染のエドガと由緒ある伯爵家の娘デイナです。このデイナに転生してしまったことで物語が進んでいくので本当に先の展開が気になって仕方がありません。主人公はこの小説を読んでいて結末までわかっているのですが、自分が死ぬ運命だということも知っていて尚のこと興味深い展開ですね。ステラのことが好きだったエドガが恋敵であるアルケインを殺そうとして剣を持ったところでデイナが身代わりになって死んでしまういうシナリオが出来上がっているので主人公がその通りに物語を進めようとしているのですが、何故かアルケインがシナリオ通りに動いてくれない感じがとても興味深いです。しかし、ちゃんとそれにも理由があってアルケインにも未来に何が起こるのか映像として見えていて、デイナが死んでしまうということも知っていて、驚きを隠せませんでした。アルケイン自身も、未来を変えるために行動していてデイナの行動とはある意味食い違っている感じがとても面白いです。シナリオ通りに進めたいデイナと、シナリオを改変したいアルケインとの戦いですね。
（30代・男性）

デイナとアルケインの二人を見ているとこっちの二人の方がお似合いだと思ってしまいます。ですが小説の世界ではアルケインと付き合うのはステラだと決まっているのでちょっともどかしいですね。デイナはサブキャラではあるのですが、見るからにお淑やかですごく可愛らしいのでヒロインのポジションでも全く遜色が無いと勝手に思ってしまいました。それどころかステラはちょっと気が強い感じで悪役令嬢っぽさも兼ね備えているので、その辺のキャラクター設定の部分が気になってしまいましたね。でも物語はとても面白くてデイナに憑依してしまった主人公が現実世界に戻ろうとこの世界で死ぬことを決意するのですが、なかなか小説通りに物語が進展しないことに困惑する姿が見ていて楽しいです。転生ものの作品は数多く存在していますが、そのどれもがトラブルはつきものなので、それはある意味しょうがないと思います。そもそも主人公が「死んだら元の世界に帰れる」と思っているらしいのですが、それになんの確証もない訳ですから、もし自分がデイナの立場だったら、この小説の世界で生きていくことを選択しますかね。その方がなんだか安全というか、むしろエドガに刺される瞬間を待つなんて怖くて気が気ではいられません。
（30代・男性）

この作品に出ている男性キャラクターがとても格好いいので目の保養になりますね。アルケインや執事のトビー、恋敵のエドガなどすごく魅力的です。アルケインは主人公のデイナに対してとても優しくて良いやつなので二人の姿を見ているとすごく心が温まりますね。でもアルケインには秘密があって時を遡る能力があることが作中で描かれているので、すごく気になります。小説のシナリオでは恋敵エドガに殺されそうになったアルケインの間にデイナが飛び込んで身代わりに死んだことでアルケインは命を救われるのですが、その運命を変えるために時を遡り過去の世界へとやってきていることがわかるので、その展開が非常に面白いです。しかも殺されるのはデイナだけではなく執事であるトビーまでもが死んでしまうことがわかるのでその最悪の運命をどうにかして回避しようと一人で奮闘しているアルケインの姿がとても勇ましくて格好良く見えました。キャラクターたちがそれぞれの思いを持って行動していて、それが複雑に絡み合って物語が進行しているので多少頭が混乱してしまう場面もあるのですが、点と点が線で結ばれた時の爽快感はかなりのものなのでそこは外せません。デイナの運命とアルケインの行動など見どころはたくさんあって飽きません。
（30代・男性）